LS生は日々進化中!

法律(司法試験対策等)について綴っていきます

ロー入試の流れ②

あけましておめでとうございます、といってももう3月も終わる時期になってしまいました...笑

前回(ロー入試の流れ① )に引き続き、残りのロー入試の流れについて書いていきたいと思います。上記リンクの「はじめに」の通り、このページの情報は2018年当時のものです。2019年は状況が変わり、このページの内容が妥当しないことになることもあります。あらかじめご留意ください。

 

3 神戸大ロー

*おことわり:筆者は神戸ロー入試に関しては追加合格で終わってしまったので、対策面については小耳に挟む程度に聞いていただければと思います。失敗談については参考にしていただけると幸いです。

⑴ 受験時期

  11月3日

⑵    受験科目

  七法全て(3年次受験は科目が異なります。)

⑶    受験時間

  ・民法会社法:120分

  ・憲法刑法:120分

  ・行政法民訴法刑訴法:120分

⑷    対策

ア 総論

 受験時間を見ていただいたとおり、非常に時間がタイトです。問題は基礎的な知識を聞くものが多く、いかに素早く論証を展開して答案を作成するかが重要です。

 答案作成を素早くこなしていく練習が必要不可欠と言えるでしょう。

 また、答案用紙が横長で記入スペースが狭く、割と書きづらかった記憶があります。

 なお、貸与六法はポケット六法です。

イ 各論

(ア) 憲法

 試験範囲は憲法全範囲ですが、毎年人権分野からの出題となっています。

 平成31年度入試では、昨年世間を騒がせた医学部不正入試を題材としたものでした。憲法14条1項が問題となる事案です。

 例年13条か14条1項が問題となる事案が多いような気がします。また、時事ネタが題材とされることが多く、判例ズバリといった問題は少ないです。

 権利ごとの処理手順を確立しておけば困ることはないと思います(平成31年度入試の問題に関しては、何をどこまで書けばいいか正直わからなかったです。憲法で書き負けたことが追加合格に甘んじてしまった要因の一つかもしれません)。

(イ) 行政法

 行政法総論のみの出題となります(詳しい内訳は神戸ローの入試要項参照)。

 基礎的事項(撤回と取消しの違い、など)がよく聞かれます。行政法に関しては良い問題が多いと思います。

 平成31度入試では個別法解釈を絡めた事例問題が出題されました。素直に条文を読んでいけば解答の糸口を掴める問題だと思いました。

(ウ) 民法

 事例問題が2問出題されました。

 第1問は不動産物権変動と背信的悪意者の問題でした(同志社ローと同じ問題でした。また、阪大ローの民法でも同様の問題があったようです)。第2問は不法行為法の問題でした。

 基本的な問題で、民法に関しては典型的論点を素早く処理できれば十分です。

 なお、致命的なミスは犯してはいないものの、私は第2問の問題をあまり上手く処理できなかったような気がします。

(エ) 会社法

 事例問題が1問出題されました。平成31度入試は、設立と事業譲渡を絡めた問題だったと思います。

 だいたいオーソドックスな論点が出題されます。

 会社法は大きくコケてしまいました。開業準備行為の論点の処理を適当に流したこと、事業譲渡の定義を書けなかったことが今でも記憶に鮮明に残っています。

 そんなん会社法に限った話やないやん、と思われるかもしれませんが、伊藤塾等でAランクないし他の予備校でも繰り返し説明される論点については確実に頭に入れましょう...

(オ) 民事訴訟

 事例問題チックですが、実質的には説明問題です。

 平成31度入試では、既判力が出題されました。

 民事訴訟法でも何をどこまで書けば良いかわからず撃沈しました。論点の勉強ばかりしていて基礎概念にしっかり目を向けなかったことが敗因です。

(カ) 刑法

 説明問題が1問、事例問題が1問の構成です。配点については、説明問題:事例問題=40:60です。

 説明問題については、ある論点について2つの立場(主に判例通説と有力説)から論じさせるものです。有力説の知識が十分でなくともある程度触れられていれば大丈夫だと思います。

 事例問題は、オーソドックスな出題です。これまで使ってきた問題集の事例を素早く処理できるよう訓練しましょう。

(キ) 刑事訴訟法

 事例問題1問が出題されました。平成31度入試は、主に捜査法からの出題となりました。多論点型でとにかく忙しかったです。

 小問⑴か⑵の身柄拘束の問題は今でも処理に悩みます。小問⑶の接見指定の問題はオーソドックスな論点でした。

⑸ 受験当日について

 神大ローは朝早くから試験が始まり、遅くに終了します。総試験時間が長いため、体力的にも割と過酷な試験となります。体調は万全な状態にしておきましょう。

 試験会場まではバスで行く、ないし、歩いて行く方法があります。バスは間違えないようにしましょう(スキー場に連れて行かれてしまいます)。

 また、休憩時間毎に教室点検が行われますので、一定時間廊下(教室によっては外)で待機させられます。防寒具はしっかり身につけましょう(神戸ローがある六甲台は標高が高く、麓より寒いです)。

 その他、神戸大の周りにはコンビニがありません。受験当日は生協も閉まっています。受験会場に来る前に昼食等を用意しましょう。

⑹    追加合格について

 追加合格対象者かどうかは、不合格通知に記載されています。追加合格対象者のうち、どのグループにいるかも教えてもらえます(確実な情報ではありませんが、追加合格対象者は5グループに分けられているそうです)。

 12月上旬から、上のグループから順に追加合格の電話がかかってきます。

 私は第1グループに分類されていましたが、12月3日夕方に電話がかかってきました。上位グループに分類された場合、12月上旬の間はスマホ等を近くに置いておきましょう。

 

以上が神戸ローの情報です。何か参考になることがあれば幸いです。

次回は京大ローについてです。一番需要があるところだと思うので、気合いを入れて書きます笑